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クレーム対応:脅迫罪・強要罪・恐喝罪を知る


クレーム対応は、神経をすり減らすことが多々あります。土下座ブームはやりすぎでも書きましたが、怒り狂うモンスタークレーマーなんて呼ばれる人たちが増えてきています。

 

ある程度までは、お客さんの気持ちを汲み取って誠実に対応する必要がありますが、一線を越えてしまうようなケースがあります。お店としてはどこまで我慢すべきなのでしょうか。

 

 

クレーム処理

 

 

 

sankeibizより(2013年12月21日)~

 

今年10月、札幌市内の衣料品チェーン「しまむら」で店員に土下座をさせて、その様子をツイッターに投稿した女性が強要罪で逮捕された。女性に前科がなく反省していたことから強要罪については起訴猶予になったが、追送検されていた名誉棄損で略式起訴されて、罰金30万円の支払いを命じられた。

女性がクレームをつけたのは、同店で購入したタオルケット。30万円あれば、良質なタオルケットを何枚も買える。この女性にとっては、じつに高い買い物になった。

 

~抜粋ここまで~

 

 

「しまむら」のケースでは、結局、名誉毀損で略式起訴になったようですが、罰金30万円となったことは、この種の行為を抑制するのに良い例になったと思いたいです。

 

 

 

クレームによる悪質な要求は、脅迫罪、強要罪、恐喝罪などに問われる可能性があります。

 

これらを良く知ることで、理不尽なクレームにどこまで耐えなければいけないのか?といった一つの判断材料になると思います。

 

 

 

脅迫罪では、「俺を怒らせると何をするか分からないぞ」と言われただけでも成立するそうです。電話対応では、時々あるセリフです。

 

脅迫罪は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金になります。

 

 

こういったケースでは、担当者をどう傷つけるのか(殺すとか東京湾に沈めるとか^^;)といった具体的な発言が無くても、危害を加える可能性がある言葉であれば、それが脅迫罪にあたります。

 

こういった状況では、決して言葉でやり返したりせずに慎重に対処したいです。

 

悪質と感じたら、お店として警察に通報する用意があることを示唆しても良いかもしれません。

 

 

 

「今からお前の店に行くから、そこで白黒つけようじゃないか」と言われた場合は、危害を加えるといったニュアンスがつかみ難いですし、話し合いの場を持ちたいといった意味合いにも取れますので判断が難しいかもしれません。

 

ネットショップは対面販売式ではないことが予め分かっているので、無理に相手と直接会う必要はないと思います。

 

大企業であれば複数人で対応したり、顧問弁護士同伴で対処できたりしますが、中小のネットショップ運営者ではそこまでできないので、あえて身を守るという観点から直接会うことはおすすめしません。

 

 

 

強要罪は、前出のニュースであったように「店員に強要して土下座をさせる」といった場合に適用される可能性があります。この罪は、3年以下の懲役になります。

 

強要して謝罪文を書かせたりといったことでも適用されるようです。

 

ネットショップは店頭販売ではないので、こういったケースは少ないかもしれません。こちらの義務のないことを強要されるような場合は、強要罪に該当するかもしれないと考えて、横暴なクレームには応じないでもよいでしょう。

 

 

 

恐喝罪は、脅迫などによって相手を怖がらせて、お金や物品等を脅し取ることです。10年以下の懲役になります。

 

お店を運営しているとこれに該当するうわさ話を聞くケースは結構あると思います。被害にあったお店では、大事にしたくないので、口外は基本的にしないことが多いでしょう。

 

会社の不祥事を口外すると脅されて、企業が大金を暴力団に支払ったなんてニュースがよくありますね。これも恐喝罪に該当してきます。

 

 

 

お店の運営でも脅迫によって金品を要求をされるような場合があります。こういった場合は、恐喝罪に該当するのではないのかと注意深く対処した方がよいでしょう。

 

こちらが金品を差し出さなくても、脅迫の事実によって恐喝罪の未遂としてでも処罰されますので覚えておきたいです。

 

 

恐喝罪は一般に良く知られていて、悪質なクレーマーは自分からは金品を要求しません。

 

あくまでも、お店からの「謝罪の気持ち」ということで金品を自主的に差し出すように仕向けてきます。そういった行為に対しては、やんわり話を逸らしたり、時にはきっぱりお断りしましょう。

 

 

大阪市のコンビニで店員を土下座させてタバコを脅し取った事件がありました(2014年9月)。

 

コンビニでのクレームにつけこんで、金品を要求してしまったお粗末なケースです。

 

こういったあからさまなクレームは、恐喝罪になるといって諦めさせようとしても理解してもらえないかもしれません。その場合は、警察に通報した方がよいと思います。

 

 

 

私のお店では、過剰なクレームは年に一回あるかないかの程度なので、それほど神経を尖らせてはいませんが、それでも数年前の事案でも鮮明に覚えているほど気分のよいものではありません。

 

あまりひどい場合は、こちらであげたような罪にあたる可能性があることを示唆して、法的に対処させていただくことを伝えています。

 

こういった対処には、「相手にやり返す」というような意味合いを感じてしまうかもしれませんが、こちらが冷静に対処している限りは、舌戦をしていることにはならないと思います。

 

 

 

お客さんの中には、頭に血が上りすぎてしまって、自分のしている行為が法律に反していることに気がついていない人がいます。

 

「お客さんのしている行為はルール違反ですよ」と伝えることで、冷静な話し合いに戻れることがあります。

 

たとえば、サッカーの試合でヒートアップしてしまったときに、反則を犯してしまう選手がいます。そのときは、レフリーが試合を中断して、今の行為は反則だと選手に警告してから、試合が再開されます。

 

それと同じで、ルールを無視してしまうお客さんにはそれを指摘した上で、正当な応対をしてもらいます。もちろん、そのまま、反則行為が続くようであれば、警察に相談したり、法的な対処を検討しても仕方ないと思います。

 

 

 

これからお店を始めようと思っている場合は、こんな話を先に読んでしまうと落胆してしまうかもしれませんが、誠実に商売をして、丁寧に顧客対応をしていればこういった事案は非常に稀なケースです。

 

ただ、規模が大きくなると色々なお客さんが集まってきますので、中には機嫌の悪い人、意地悪な人、時には犯罪に絡んだ人たちが出てきます。

 

ルール違反をしてしまう人がいる中で、こちらがルールを把握していないと、最初から負けて被害を被る可能性があります。

 

あまり神経質になる必要はありませんが、覚えておくと役立つときがあるかもしれません。もちろん、そんなことに巻き込まれないことが一番なんですが・・・。

 

 

 

※こちらでの意見はショップのクレーム対応の視点で書いています。法律に関わる専門的な解釈やアドバイスは弁護士事務所にご相談ください。

 

     

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公開:2013年12月28日 / 更新:2016年12月12日 / カテゴリ:ネットショップのクレーム処理