宅配会社の選択があなたのお店を窮地に追い込む?

宅配会社の選択 ネットショップの商品配送

佐川急便のトラブルネタは尽きないのですが、今回は、代引の伝票改ざん、荷物の乱雑な扱い、そして、年末の配達遅延です。

すでに契約していて、うちのお店ではうまくいっているよというのであればよいですが、トラブルに泣かされている、または、これから佐川急便と契約しようか考えているのであれば、慎重な検討が必要でしょう。

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佐川急便の代引き請求トラブル

代引きで本来の請求額より多い金額をお客さんから集金していた件では、佐川急便は誤りを認め、お客さんには謝罪したそうです。

しかし、委託先の配達員がやったことで、責任は委託先の会社にあり、自分たち(佐川側)の責任ではないということで、メディア的には幕引きを図ったようです。ホームページにも、謝罪等は出ていませんでした。

佐川急便が代引き商品を届けに来た際に、伝票の「6」が「8」に書き換えられていて2000円多く支払うことになった。そうした説明と伝票の写真がツイッターにアップされたため、ネット上が大騒ぎになった。(出典:JCASTニュース 2016/12/20)

お店にしてもお客さんにしても、配達員が委託会社であるか否かは関係ありません。佐川急便に荷物の配達を託しているのですから、佐川急便の正規ドライバーと同じスタンダードで配達をするべく管理をしなければならないでしょう。

もちろん、不正をした配達員に非がありますが、もし、安い賃金で過剰な業務を委託しており、末端で適切な人材が雇えていない、または、十分な指導教育ができていないためにこういった問題が発生しているのであれば、佐川急便の責任は大きいでしょう。

 

本当に委託先のミスなのだろうか?

私のお店では、委託先の配達員が荷物を3日も配達していなかったというトラブルがありました。注文した商品がこないからもういらない!でもお話しましたが、お客さんはお怒りで、電話で怒鳴られました(涙)

佐川急便側のミスなのに、お店がお客さんから怒鳴られるというのは本当に理不尽な気分になります。

佐川急便の問題を知らないお客さんにとっては、「宅配大手の佐川急便が手違いを起こすわけがない、きっとお店側のミスだ」という判断から、クレーム先はお店となることがあります。

佐川急便では配達員のトラブルがあると、委託先、委託会社、委託の配達員というように自社ではなく、下請けで不手際があったと責任転嫁することが多いように感じます。

ひょっとしたら自らが責められるのを避けるために、委託先という身代わりを立てているのでは?と疑いたくなります。

そんなに委託先がミスを連発しているのであれば、契約解除するなり、厳しい指導をして改善するはずです。でも、トラブルはどんどん増えているように思います。

以前、佐川急便のドライバーが駐禁で身代わり出頭させていたとして逮捕されたことがありました。

佐川急便、駐車違反「身代わり出頭」させた疑いで社員逮捕…どんな罪なのか?

宅配大手「佐川急便」の運転手が、駐車違反を免れるために身代わりを出頭させたとして、社員6人が犯人隠避教唆などの罪で逮捕された。(出典:弁護士ドットコムニュース 2016年12月05日)

こういった背景を考えると、何かミスがあったときには、それが佐川急便の配達員であったとしても、委託先の責任にして済ませてしまうことがあるのではないかと勘ぐってしまいます。

これから配送の不手際があったときは、単に委託先というのではなく、個別の会社名を出して欲しいと思います。

 

佐川急便の配達員が荷物を放り投げ?

佐川急便の配達員が、荷物を投げたり叩きつけたりする動画がアップされていました。

BuzzFeed Newsが佐川急便に確認したところ、「弊社の従業員で間違いありません」と認めたそうです。

BuzzFeed Newsは、佐川急便に電話で問い合わせた。

広報担当者は、こう説明した。

「弊社の従業員なのは、間違いありません。配達中のできごとです」

配達員の男性は「身勝手な感情でやってしまった。いろいろなイライラが重なっていた。反省している」と話しているという。(出典:BuzzFeed News2016/12/21)

配達先でお客さんに嫌なことを言われたり、配達しに行ったのに不在だったとか、色々大変なことあると思いますけど、こういった行動が表沙汰になってしまうと真面目に配達している人たちも悪く言われてしまい、佐川急便ってやっぱりダメだねと思われてしまうでしょう。

 

クリスマスシーズンの配達遅延はお店にとって大ピンチ

立て続けのトラブルになりますが、2016年末、クリスマスというプレゼントを贈る大切なシーズンに配送の遅延が出ていました。

佐川急便で荷物を送っているネットショップでは、お客さんから「いつ届くんだ!?」といったクレームの嵐になっているところがあったのではないでしょうか。

宅配大手の佐川急便で、年末の荷物量増加に伴い、東京や埼玉、愛知、大阪など7都府県で配達に遅れが出ている。クリスマス関連イベントの荷物や歳暮などの配達を待つ利用者たちから、困惑の声が上がっている。

同社広報部によると、遅れは1~2日程度としているが、22日正午現在で7都府県22市区に広がり、解消のめどは立っていない。想定以上の荷物集中や人員不足が原因とみられ、過去にこうした遅れはなかったという。(出典:毎日新聞 

人員不足が原因といえば、やはりブラック企業の特長の一つではないでしょうか。

ブラックだったら人員は集めにくく、結局、下請けの配達会社に多くの荷物を任せるしか無いのだけど、下請けでも許容範囲を超えてパンク状態で、配達ができないといったことが起こっているのかもしれません。

2016年12月、「ブラック企業大賞」実行委員会は、電通、ドンキ、佐川急便などノミネートされた10社を発表しました。その際、佐川急便の解説です↓  

佐川急便:経理などを担当していた男性社員が2011年、うつ病で自殺した。直属の上司から、エアガンでうたれたり、つばを吐きかけられたりするなどの嫌がらせを受けていた。上司は退職したいと訴える男性に「そんなの関係ない」と残務処理を指示していた。2016年、仙台地裁は労災を認定した。(出典:弁護士ドットコムニュース 2016年12月01日)

 

売れない理由はお店ではなく、宅配会社の選択ミス?

こういった話題がたくさん出てくるようになってしまっては、大切なものは佐川急便では安心できないと思ってしまうお客さんが増えるでしょう。

ネットショップで佐川急便を使っているところは、お客さんからしてみれば、何でこんなにトラブルの多い宅配会社を使っているんだろうと思われてしまうことがあります。

お客さんの中には同じ穴のムジナに思われてしまって、レベルの低いお店、お客さんのことを考えていないお店、対応の悪いお店だろうと勝手に判断されてしまうことがありますので気をつけたいところです。

お店側では一生懸命セールをやっているのに、売れない理由の一部は、宅配会社の選択ミスであるかもしれません。

お客さんが注文をしようとして、注文画面で発送が佐川急便と知った途端に「離脱」されてしまう可能性があるからです。

ギフト発送であれば、受取る人に嫌な思いをさせたくないという気持ちから、佐川急便を避けるお客さんもいるでしょう。

 

佐川急便は出荷数によって大幅な送料値引きがあります(執筆時)。でも、出荷数のそれほど多くない小さいネットショップにとっては、それほど魅力的な数字は出てこないと思います。

少なくとも、配達のクレームを多数受けるだけのリスクを覚悟してでも、佐川急便と契約したい送料設定であるのか、じっくり考えた方がよいでしょう。

お客さんの希望を考えたとき、「送料は無料または安いところからしか買わない」というお客さんがいる一方、「多少送料がかかっても正確な配達日時に安心して受取りたい」という方がいます。

どちらのお客さんに目を向けるかはお店の自由ですが、余計なトラブルを避けるには、多少の送料値引きに固執することなく、しっかり配達してくれる宅配会社を選んだ方がよいかもしれません。

安物買いの銭失いというのは、宅配会社選びでも言えることだと思います。

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