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ネットショップの価格表示に注意しましょう


実際よりも割安に見せる行為(お客さんを騙してしまうような行為)は、景品表示法に違反する可能性がありますので注意が必要です。

 

 

税込価格

 

 

 

インターネットでは一般店より割安に買えるというのは、多くの方が信じていることだと思います。でも、お店側が安く見せているだけで、実はそれほど安くないこともあります。

 

 

 

シュークリーム77%引き前が1万2000円! 楽天優勝セール、価格表示に不満続々

 

楽天が始めた「日本一大セール」で、「価格表示がおかしい」「全然安くない」といった声が相次いでいる。そもそも「通常販売価格」の設定が変だという声が多いのだ。

 

(中略)

 

やり玉に挙げられた1つが、京都・宇治の抹茶を使ったシュークリームだ。ある北海道の出店業者のサイトでは、10個入りの通常販売価格を1万2000円に設定し、「楽天日本一セール 77%OFF」とうたった。そこでは、産地直送価格として、2600円という値引き価格が表示されている。

 

これに対し、産地メーカーのサイトを見ると、10個入りの定価は2625円になっている。つまり、77%を引いても定価とほとんど変わらない価格ということだ。ネット上では、この価格設定に疑問の声が相次ぎ、出品業者のサイトはその後「店舗の改装中」と閉鎖される事態になった。

 

J-CASTニュース2013年11月7日より~

 

 

 

 

ネットショップの価格表示で気をつけること 

 

ネットショップを運営する上で、価格設定はとても重要です。

 

どのように価格を設定するかは、各店舗の裁量によりますが、景品表示法違反とならないように価格表示をしなければなりません。

 

メーカーなどから提示されている価格は、原則として問題なく使うことができます。

 

しかし、前出のニュースのように、勝手に自分で決めた希望小売価格、参考価格、通常販売価格、他店価格などを掲載して、いかにも自分のお店の値段が安いような表示をすると問題になる可能性があります。

 

 

たとえば・・・

 

希望小売価格:10,000円

当店特価:4,950円

 

といった表示をしたとします。

 

この「当店特価」には、値引き幅を50%以上にしてお客さんに安い!と思ってもらいたい演出がありますが、この「希望小売価格」にどの程度の根拠があるのかが問題になります。

 

メーカーや卸会社が提示している正規価格(いわゆる定価)なら問題ないでしょう。

 

でも、自分で勝手に決めた希望小売価格であった場合、もし、価格設定の根拠が乏しく、お客さんを騙すような価格だと思われると、景表法違反となる可能性があります。

 

 

 

自分で値段を決められるケース

 

自分で製品を作って販売している場合は、基本的に好きな価格設定ができます。

 

たとえば・・・

 

通常販売価格:5,000円

当店特価:3,950円

 

ここで問題になるのは、いつも3,950円で売っているのに、通常販売価格を5,000円として割引感を出している場合です。

 

実際のところ、3,950円がお店の通常販売価格と判断すると、この二重価格表示は、「今は特別に安いんだ」といったお客さんの誤認を招く可能性があります。

 

材料費や加工時間などから、5000円くらいの価値はあると製作者さんが思っていても、その値段で売っていないのであれば、「通常は5000円」というのは適当ではありません。

 

いつも5000円で売っていて、クリスマスセールなどで値引きして売る際には、上記のような二重価格表示でもOKと考えられます。

 

 

 

問題のない価格表示

 

一番無難な価格表示は、割引価格を強調する二重表示をしないことです。

 

当店価格:3,950円

 

・・・これだけ。

 

この価格表示は割引率や値引き価格が出ていないため、不当な割引を演出するといった違反が生じません(商品説明などで割引に関する記載がないと仮定)。

 

こういったシンプルな価格表示では、お客さんは値段的にどの程度お得なのか分からない欠点があります。

 

無難な価格表示が良いのか悪いのかは、お店の販売方針にもよりますので一概にいえません。お得感がないと買わないお客さんも実は多いからです。

 

他のお店でも販売している商品であれば、お客さんを呼び込むためには割引価格の提示が必要になることが多いです。

 

しかし、自分のお店でオリジナルな商品を作っているような場合であれば、競合店や類似品をイメージした割引価格戦略より、その商品の良さを伝える方に力を入れた方がいいかもしれません。

 

 

 

 

価格表示以外でも注意する点 

 

価格設定以外にも、「ネットで一番安いお店!」とか、定価がないのに「定価の80%オフです!」といった表示をする行為は、その根拠が乏しく景表法違反となる可能性があります。 

 

「5日間限定で50%オフ」、「10個限定で77%オフ!」といったような表示は、本当にそうならいいのですが、いつもの値段と変わらない、年中やっていて全然限定ではないというのでは問題になる可能性があります。

 

紳士服店などでは「閉店セール」をよくやっていました(今もやっているところはあります)。閉店と聞くと投売りのように安くなる印象がありますが、お店側もそれを狙って集客していたのでしょう。

 

この閉店セールも実際には閉店しないのであれば、景表法違反となる可能性があるようです。そこで、店舗改装セールといった名称に替えているところが増えています。

 

 

 

価格で割安感を出せないなら別方法で割安感を出す

 

今までは、通常価格と当店特価のように2つの価格を出して割引感を出していました。

 

競合がなければ、価格の優位性をアピールする必要はないかもしれませんが、お客さんからすると割引がないとなかなか買っていただけないことがあります。

 

二重価格表示がやりにくくなった今では、別の割引方法やお得を感じてもらえる策を考えなければなりません。

 

 

一番良く知られている方法は、ポイントです。ポイント10倍セールというのは良く聞くようになりました。

 

通常は購入価格の1%相当をポイントでお客さんに進呈しているところを、10%分差し上げるというものです。

 

これは一番簡単にできる割引方法かもしれませんが、楽天市場やYahoo!ショッピングでは、ポイント10倍セールなどをするとポイント分は売上から引かれます(その分はお客さんにポイントとして進呈される)。

 

 

ポイントの乱発で疲弊するネットショップが多い中では、ポイントはそれほど勧められないことがあります。

 

カラーミーショップのようにお店独自のポイントであれば、お客さんが自分のお店でしかポイントを使えませんし、使わなければ実質的な損にはなりませんので、また買ってもらうための集客手段にもなると思います。

 

その他には、クーポン券の進呈、送料割引という方法もありますし、粗品をお付けするといった方法もあるでしょう。

 

 

今までは割引を強調したネット販売が横行してきましたが、実質の割引ではないことが多々ありました。その結果、法的に規制されるようになってしまった一面があると思います。

 

利用者からのクレームがたくさん上がるようになってきていますので、無理に割安感を演出したり、根拠のない割引情報を出すのは危険だと考えておいた方がよいでしょう。

 

 

 

 

★参考リンク:

 

景品表示法消費者庁による景品表示法に関する説明サイト。

 

不当景品類及び不当表示防止法ガイドブック:景品表示法について読みやすくまとめられたパンフレット(PDFファイル)。

 

不当景品類及び不当表示防止法(ウィキペディ):景品表示法に関する解説。背景や歴史などが分かりやすい。

 

不当な価格表示についての景品表示法上の考え方:公正取引委員会による不当価格表示の解説(PDFファイル)。

 

 

 


公開:2013年11月7日 / 更新:2016年12月16日 / カテゴリ:安売りってどう?