ネットショッピング運営システムのBASEには、ヤマト運輸と連携が簡単にできるアプリがあります。
宅急便コンパクト・宅急便・ネコポスに対応したアプリで、これを使うことで、宛名書き不要、料金は売上から自動で引き落とし、管理画面から集荷依頼ができるというように作業が軽減されます。また、送料も全国一律料金が適用されます。
BASEは、ここ数年利用するお店や個人が急増しているネットショップ運営システムです。システムがシンプルで、今まで難しかったネットショップの運営が簡単にできるというのが一番の売りです。
基本システムはとても使いやすいのですが、運営の過程で機能が足りないと思う点も出てきます。それをカバーするために様々なオプション機能が備わったアプリを後から加えることができるようになっています。
オプションのアプリは使わなくてもいいものですが、機能を充実させたいショップは、アプリをどんどん入れて便利に運営することができます。
宅急便コンパクトなら全国一律送料500円
小さな雑貨を扱っているショップであれば、宅急便コンパクトをすでに使っているショップさんは結構多いのではないでしょうか。
送料一律500円というBASEの料金は、メルカリやヤフオクの同様のサービスと比べると送料が高めなのは否めません(物量が違いますから仕方ないところはあるでしょう)。しかし、全国一律料金で利用できる点は、運用しやすい面があると思います。
ちなみに、割引のない状態で宅急便コンパクトを利用した場合の料金は下記のようになります(関東地区発を一例にします)。
・関東 - 北海道 = 810円
・関東 - 北東北 = 648円
・関東 - 南東北 = 594円
・関東 - 中部 = 594円
・関東 - 関西 = 648円
・関東 - 中国 = 702円
・関東 - 四国 = 702円
・関東 - 九州 = 810円
・関東 - 沖縄 = 810円
BASEのアプリを使わずに自分で発送した際には、クロネコメンバーズの割引などが受けられます。
クロネコメンバーになって送料を安くしようのページでご案内しましたが、クロネコメンバーズ電子マネーカードで支払うことで10%~15%の送料割引が受けられます。
ヤマト営業所やコンビニに荷物を自分で持っていけば、1個につき100円割引があります。クロネコメンバーズの方がヤマト営業所に荷物を持ち込めばさらに50円割引があり、ネコピットを利用して送り状を作成するとデジタル割50円の適用もあります。
ヤマト運輸にはいくつか割引があるので、送り先にもよりますが、宅急便コンパクトを上手く活用すれば送料は400円以下に抑えることが可能です(専用箱代除く)。
遠方への発送を除くと、BASEアプリを使うより、自分で持ち込んでヤマト運輸の割引を利用した方が安くなるケースも多いでしょう。
ただ、売上データからボタン一つで送り状(QRコード)が出せて、あとは宅急便に荷物を引き渡すという手軽さを考えると、BASEのアプリを使う方が時短ができますし楽に感じると思います。あとは自分の時間や手間との損得勘定でしょう^^。
宅急便コンパクトで荷物を送るには、宅急便コンパクト専用BOXが必要です。価格は70円(税込)になります。箱や梱包資材といったものは、どの宅配会社で送るにしても必要になるものですので、経費として許容範囲かと思います。
宅急便コンパクト専用の箱は、ヤマト運輸の営業所、宅急便の取扱いのあるコンビニ、または、クロネコマーケットでネット注文できます。薄型と箱型の2種類があるので必要な方を選んでください。
宅急便60サイズは、全国一律890円
BASEかんたん発送アプリでは、宅急便の60〜160サイズでも全国一律料金が設定されています。
・60サイズ:890円
・80サイズ:1,110円
・100サイズ:1,370円
・120サイズ:1,580円
・140サイズ:1,830円
・160サイズ:2,090円
宅急便コンパクトの説明欄でもお話しましたとおり、ヤマト運輸にはいくつか割引制度があるので、上手く活用すれば、BASEアプリを使うより自分で持ち込んだ方が安くなるケースが多々あります。
特に60〜160サイズは元々の送料が高いので、ヤマト運輸の割引制度を使った方が割引される分が大きく、宅急便コンパクトほどBASEかんたん発送アプリを利用するお得感はないかもしれません。
アプリを入れたからといって必ず宅急便を使う必要があるわけではないので、注文ごとにどちらが安いか、どちらが楽に発送準備できるかなどを検討してみてください。
ネコポスは契約しなくても利用できる
BASEアプリを使用したネコポスでは、全国一律280円で発送できます。
ネコポスは、法人・個人事業主が対象でヤマト運輸と契約が必要ですが、BASEのアプリを使うことで個別契約なしでも利用ができます。
ネコポスは宅急便と同じスピードで配達され、ポスト投函されるものです。角形A4サイズ(31.2cm×22.8cm)以内、厚さ2.5cm以内、重さ1kg以内の荷物を送ることができます。
送料の安いポスト投函の配達では、同じようなサービスのクリックポスト(郵便局)を利用しているお店が多いと思います。
送料はクリックポストの方が安いですし(全国一律188円)、確実に配達されるかという安心度で言えば、郵便局の方が有利かなと思います。
ただ、クリックポストでは紛失・破損に対して補償はありません。ネコポスは、紛失・破損に対する補償(3000円・税込)があります。
ファミリマートで荷物を出すことができる
BASEのかんたん発送アプリでQRコードを発行した後は、ヤマト運輸の営業所はもちろんのこと、ファミリーマートでも荷物を出すことができます。
ヤマト営業所は近くにないけど、ファミマは近くにあるならば利用しやすいでしょう。24時間荷物が出せるのも便利です。BASEかんたん発送アプリの利用下では、どちらで出しても料金は同じです。
ファミマでは、専用端末であるFamiポートを使ってQRコードを読み込みます。Famiポート申込券(レシート)が出てきますのでそれを持ってレジに行き、店員さんにサイト連携専用袋をもらいます。
サイト連携専用袋を荷物に貼って店員さんに渡したら、控えをもらってください。これで完了です。
ファミマでの使い方は、BASEホームページに手順が写真入りで掲載されています。また、ファミマHPにあるサイト連携配送サービスのページも参考になります。
※スマホアプリ・BASE Creatorを使えば、注文内容やQRコードをスマートフォンで簡単に確認できます。
ヤマト営業所では、店頭にあるネコピットでQRコードを読み込みます。送り状(配達伝票)に記す内容がネコピットの画面に出ますので確認をして、送り状を印刷します。あとは、送り状と荷物を店員さんに渡して、控えをもらうだけです。
ネコピットの利用方法や画面操作については、メルカリのサイトで分かりやすく解説されていますので参考にしてください。料金は違いますが、同系統のサービスです。
なお、送料はBASEでの売上から自動的に引かれるので、ヤマト営業所やファミマ店頭で支払いはしません。
かんたん発送アプリから集荷依頼もできる
BASEのかんたん発送の画面からは、ヤマト運輸に集荷依頼を行うことができます。
配達と同様に集荷でも日時指定ができます。当日の時間指定には受付締切時間がありますので、詳しくはヤマト運輸の集荷申し込みページで確認してください。
BASEのかんたん発送では、集荷手数料は別になります。1つの荷物対して70円の手数料がかかります。
たくさん荷物があれば別ですが、1~2個であれば、取りに来てもらった方が楽ということもあるでしょう。
70円が高いか安いかという考えは個人によるかと思いますが、子育てが忙しいとか、宅急便の店舗やコンビニが遠い、天気が悪くて荷物を持っていくのが大変といったときには便利かと思います。
送料はBASEの売上から自動的に引かれる
BASEのアプリを利用して商品を発送したときは、荷物を引き渡した後に、売上から自動的に送料が引かれるシステムになっています。
前出でクロネコメンバーズ電子マネーカードで支払うことで10%~15%の送料割引が受けられることをご案内しました。
クロネコメンバーズ電子マネーカードは、まず3000円以上をチャージする必要があります。15%の割引を得るためには、50,000円以上をチャージします。(※2019年10月1日より最低チャージ金額が5000円から3000円に変更になりました。)
まだ売上も大してないのに、前払いで電子マネーカードにチャージしておくことに躊躇してしまうことがあるかもしれません。かといって、現金払いでは一部の割引しか得られません。
その点、BASEのかんたん発送アプリを利用する際には、利用したら売上から自動的に差し引かれるので、前払いや現金のやり取りなくてとても簡単です。
ヤマト運輸と個別契約するには、契約書類などが面倒ですし、ハードルが高いと感じているショップさんがいるかと思います。
しかし、BASEのかんたん発送アプリを使うことで、そういった面倒な手続きやハードルを取り払って、個別契約したような作業効率が得られると思います。
利用に際して、最低利用個数や月額の契約料はありません。発送した荷物の送料や集荷など手数料のみの支払いとなります。
BASEの送料に関しては、クロネコメンバーズとして荷物を出した方が安いことがあり微妙なところがありますが、発送の作業効率をあげるという意味では、試してみる価値があるアプリではないかと思います。