特定商取引法は掲載しないといけないの?

特定商取引法についてネットショップ運営の基礎

お店を始めるにあたり、ネットショップでは「特定商取引法の表示義務」があり、原則、事業所の住所と電話番号、運営者の氏名などを記載することになっています。

住所などの個人情報を掲載することが足かせになって、ネットで商売をしたいけどやれないという人たちがたくさんいるようです。また、すでにネットで商売をしている人たちでも、自分の所在や連絡先を公開していることで、自分と家族のことを心配している人たちがいます。

そこで、2021年末頃から個人運営のお店については、条件をみたす場合は住所と電話番号を非公開にすることが可能になりました。利用しているネットショップ運営システムが対応していれば表示しない選択ができます。

 

条件を満たせば住所と電話番号は非公開が可能

特定商取引法では、個人・法人を問わず、事業所の代表者・住所・電話番号などを公開する決まりになっています。

しかし、2021年末頃から個人ショップに限り、住所と電話番号の非公開が可能になりました。

ただし条件があって、プラットフォーム(ネットショップ運営システム)を利用してネット販売を行っていること、ネットショップ運営システム会社が個人事業者の現住所及び本人名義の電話番号を把握していることなどが必要になります。

詳しくは、「プラットフォームで個人が売買する際の特定商取引法の運用に関する消費者庁の見解について」のページを参照してください。

ネットショップ運営システム会社がこれに応じていれば、個人ショップオーナーさんは住所や電話番号を非公開にできます。

なお、ネットショップの特定商取引法のページには、ネットショップ運営システム会社の住所と電話番号が表示されるようになるようです。

 

自分のお店ではどう表示するか考える

お客さんの立場で考えたとき、どこのお店かわからない、電話番号は無い、誰が運営しているか分からないといったネットショップは不安があるかもしれません。

でも、そこまで詳しく見ていないお客さんも多く、お店の住所よりもレビューの方が気になっていると思います。

信頼度の高い大手のショッピングモールであれば、楽天市場やヤフーショッピングから買っているイメージで、いちいちお店の住所などを確認しないのではないでしょうか。

しかし、モール出店ではなく、小さいお店で個人運営しているような場合、お店の信用度は低いので、お客さんとしてはどこの誰が運営しているのか気になることがあると思います。

そのときに特定商取引法のルールを遵守しているお店というのは、安心感が多少増すのではないかと思います。

一方、特定商取引法とはいえ、個人ショップにとっては個人情報を公開することと同じようなもので、特に女性にとっては怖いと思われることがあるでしょう。

今回、特定商取引法の変更において、ネットショップを始めたいけど個人情報が流出するのが怖い、個人が危険な目にあう可能性がゼロではなく、まともな経済活動ができないという面も考慮されたようです。

住所や電話番号を公開しなくても、SNSで頻繁に情報発信していて日々の活動内容をお知らせすることで、怪しいショップではないと安心を提供することは一つの方法としてあると思います。

 

特定商取引法の入力

特定商取引法の表示義務といわれても何を書けばいいの?と思われるかもしれませんが、カラーミーショップやMakeSHopといったネットショップ運営システムを使う場合、雛形が用意されていますので空欄を埋めていくだけ完了します。

カラーミーショップの特定商取引法案内(動画↓)

 

MakeShopによる特定商取引法入力のガイド(↓)

 

バーチャルオフィスの利用について

バーチャルオフィスの住所を使っているお店が増えているようです。原則、バーチャルオフィスを使っていることを明記すれば、特定商取引法の表示でも使えるようです。

バーチャルオフィスを運営している会社もネットショップに利用してもらえるようにサービスを展開しています。

また、下記に記載していますが、請求があれば遅滞なく運営者の情報(住所や電話番号等)を提供するという方法をとっていれば問題ないようです。

運営的に問題が無ければ特に注視されることはないと思いますが、細かい利用方法は、契約を検討しているバーチャルオフィスにて確認をお願いします。

 

遅滞なく開示する方法

住所や電話番号を公開せず、「請求されたら個別に開示します」といった記述をしているネットショップがあります。

インターネットなどでの販売方法が多様化してきていることがあり、条件がありますが、通信販売の規制では、請求があった場合に「遅滞なく」提供できるような措置を講じている場合には、販売者の氏名等を一部省略することができることになっているようです。

実際にお客さんから問い合わせがあったら、遅滞なく情報を伝える必要があります。

 

来客はまずないと思いますが用心しましょう

住所を公開すると来客があるのではと心配する方もいると思います。

今はネット専業店が多いことはお客さんも十分承知されていると思うので、いきなり来られることは余り無いと思います。

来客が心配な場合は、「実店舗での営業はしていません」と明記しておきましょう。

ちなみに、私のお店ではお客さんが自宅兼事務所に来られたことはありません。

それでも、高額な商品もあるので、念のため、玄関にはテレビドアホン、屋外には防犯カメラを設置しています。仕事スペースにも防犯システムを備えています。

住所を公開している都合、お休み中に家族で旅行に行くといった情報をホームページやブログなどに書いてしまうと、空き巣に狙われてしまうかもしれませんので気をつけてください。

また、女性のショップオーナーさんは、インスタやTikTokなどで顔出しして人気を得ていることも結構ありますので、お店以外の用心をした方がいいことは確かでしょう。

 

事務所用の電話を用意しましょう

電話について、ご自宅用以外にお店専用のものを用意された方がよろしいと思います。

ネット光回線を使っている方が多いと思いますが、そのサービスのオプションで「ひかり電話」を利用されていれば複数回線にしても安いです。

フレッツ光の追加サービスでひかり電話を利用する場合、1回線が月額500円です。追加の番号は月額100円で、2回線で600円です。(※このサービスでは、2回線同時に使えません。2回線同時に使いたいときは別のサービスが必要です。)

050ナンバーのようにIP電話を使っているお店も増えています。050はスマホのアプリとして提供されていますので、開通に伴う機器設置の作業がなく手軽に利用できます。

ネットショップは24時間営業しているわけですので、必要であれば、夜間や休業日にも電話をかけてくるお客さんはいます。自宅番号とは別にお店用の電話を用意して、休日や夜間は留守電にしたり、呼び出し音がでないようにしておいて、のんびり過ごしたいものです。

携帯電話番号(090や080~)でも連絡が取れれば、一応、問題はないわけですが、商売としてはひかり電話など固定電話や050の番号をおすすめします。

巷を見ればよく分かりますが、一般のお店や会社で、連絡先が携帯電話番号というのは余りありません。携帯電話番号をよく使っているのは、怪しい消費者金融や夜のお店などが多いのではありませんか。

 

商売を広げていくには必要

商売を広げようとした場合、他社と契約する必要があります。

たとえば、クレジットカード決済会社、宅配会社(大口割引や代引き契約)、銀行、仕入先などと契約する場合、特定商取引法がホームページ上に提示されていることが必要条件にあげられていることがあります。

特に必須とされていなくても、他社と契約する際にはチェックされるところだと思います。

特に企業は怪しい個人ショップとの契約を嫌がります。怪しいという一つの判断が、お店の情報を出していないことになります。

まともなお店は特定商取引法に従って商売をしている中で、それに従っていないお店とは契約したくないというのは仕方ないでしょう。

特に他社と契約する予定がなく、自分の身を守る方が大事と考えるのであれば、前出の通り住所と電話番号を非公開にする選択はありでしょう。

特定商取引法については、今後も法律の変更があるかもしれません。詳細は消費者庁や特定商取引法ガイドのページを参考にしてください。

通信販売|特定商取引法ガイド
特定商取引法は、消費者トラブルを生じやすい特定の取引類型を対象に、トラブル防止のルールを定め、事業者による不公正な勧誘行為を取り締まることにより、消費者取引の公正を確保するための法律です。規制内容などをわかりやすく解説しています。
タイトルとURLをコピーしました