年末年始には、大量の荷物の集配に加え、渋滞や悪天候でゆうパックなどの発送に遅れが生じやすい時期です。
郵便局は、ヤマト運輸とは違った事情もありますので、お客さんに周知するとともに、早めの発送を心がけたいものです。
郵便局のプレスリリース(2017年12月15日)から、「年末年始における郵便物等のお届けについて」という案内が出ていました。
年末年始は高速道路等の交通渋滞の影響により、ゆうパックおよび郵便物等のお届けに1日程度の遅れが生じることがあります。
また、旅客手荷物の増加等により航空機への貨物搭載が制限されることがあるため、ゆうパックのお届けに1~2日程度の遅れが生じることがあります。お客さまには、ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
2017年、ヤマト運輸と佐川急便が運賃(送料)の値上げに踏み切りました。それによって、郵便局(ゆうパック)に切り替えたショップさんが結構いるのではないでしょうか。
プレスリリースでは言及されていませんが、ヤマト運輸や佐川急便の値上げから、ゆうパックに配送を切り替えたネットショップなどからの荷物が増えていることも、配達遅延が生じる一つの要因になっていると思います。
私のところでも、今まで正確に配達されていたゆうパックが、配達指定時間に平気で遅れてくることがあって驚いています。
遅れて配達されてくるのはいつもの郵便局員さんではなく、アルバイトなのか委託先の配達員さんのようですが、増員しても慣れない人が配達しているとこういった事態になってしまうのかもしれません。
年賀状と海外発送で混雑する郵便局
郵便局は、ゆうパックを扱う宅配業界の一角ではありますが、ヤマト運輸や佐川急便と違うところがあります。
ご承知の通り、年末年始、郵便局では年賀状の配達に関する混雑があります。また、海外へ手紙や荷物を送るといったら、郵便局を利用する人は多いでしょう。
昨今は、中国をはじめアジア地域へ送られる荷物がすごく増えているそうで、国内だけでなく海外への荷物の扱いでも忙しいそうです。
こういった事情から、年末年始に郵便局からお客さんに荷物を送るには、どうしても遅延の予想をせざるをえません。
外国人の利用が増えている郵便局
たくさんの人が訪れる郵便窓口でも、対応の遅れが生じてくる可能性があります。
時々、郵便局の窓口で長い列ができているかと思うと、日本語が通じなくて手間取っている外国の方がいたり、利用方法の誤解からでしょうか、窓口の担当者ともめているアジア系の方を見る機会が増えてきました。
年末に外国人の方が郵便局からたくさんの荷物を送るため、こういったトラブルの数は増えるのではないでしょうか。
配達で何かトラブルが生じたときに、お店やお客さんが郵便窓口に助けを求めに行っても、こういった混雑が原因で、短時間で解決してもらえないかもしれません。
電話がつながらない郵便局
ただでさえ忙しい年末年始に、交通渋滞をはじめ、この時期は雪によって交通機関がマヒしてしまうこともあります。郵便局は航空機を使っている区間が結構あるので、空輸できないときはトラック輸送に切り替えるため1~3日くらい遅れが生じます。
郵便局が極度に忙しくなると電話がつながらなくなることがあり、「荷物が予定通りに配達されないので郵便局に連絡しているけど、電話が繋がらない!いつ届けてくれるの!」とか、「急いでいるのだけど、どうすればいいの?」といった電話がネットショップにかかってくることがあるかもしれません。
・郵便局Q&A:ゆうパックが配達希望日時を過ぎても届かない。どうしたらよいですか?
郵便局の混雑をお店に怒られてもどうにもならないですし、お店から郵便局に電話連絡しても混雑しているのは同じです。
こういった電話を避けるために、お客さんには予め遅れが生じる可能性を丁寧に伝えておく必要があるでしょう。
再配達でも荷物を郵便局に取りに行ってもどちらも大変
再配達に関しても混雑は同様で、配達支店に直接電話するのではなく、再配達用の自動応答電話サービスがありますので(電話番号等の案内は不在票に記載されています)、そちらから再配達を指定してもらった方がよいでしょう。また、郵便局のホームページから再配達を依頼することもできます。
中には、再配達を待っているより郵便局に取りに行った方が早いと思うお客さんがいますが、郵便局で受取るにしても予め連絡しておかなければなりません。配達員が荷物を持って出ていることもあって、郵便局に行けば必ずしも受取れるというものではないからです。
郵便局に連絡をして荷物を取りに行ったとしても、年末年始は年賀状をはじめ、荷物を送る人、不在で郵便局に保管されている荷物を受取る人でごった返すことがあります。
郵便局で長い列に並ばされて、自分で注文したものとはいえ、後悔してしまうお客さんもきっといるでしょう。
機嫌の悪くなったお客さんが、ゆうパックで送ったお店が悪いと思ってしまうケースもゼロではないと思います。
配達日時の確約は難しい年末年始
いつも通りであれば、問題なく翌日の配達時間指定に対応できると思って、お客さんに「明日のお昼までには必ず到着しますから大丈夫ですよ」と約束してしまうような行為は、この時期は避けた方が無難です。
特に混雑していない日であれば、今の宅配業界では翌日配達が当たり前の地域が多いですが、年末年始は別だと認識しておいた方がよいでしょう。
安易に配達日時の確約をしてしまうと、それが守られなかったときに、大きなクレームに繋がってしまう可能性があります。
配達に絶対はありませんし、年末年始は必ず遅れるくらいの気持ちでいた方がパニックにならずに柔軟に対応できると思います。
配達日は指定した方が安心
お客さんからの指定がないからといって、配達日指定無しで送るのは、この時期は避けた方がよいかもしれません。
配達員によって、配達日指定がないと配達が後回しにされることがあるため、配達日指定で送った方が安心です。
もし、お届けが遅れても、お店からは配達日を指定して送っていることから、多少なりともクレームを避けられるかもしれません。
配達日指定は、地域にもよりますが2~3日程度は余裕を持たせた方がよいでしょう。翌日を配達日指定にして出そうとしても、この時期はちょっと難しいと断られる可能性があります。
配達時間の指定は、配達員の仕事を無駄に増やしてしまうので、お客さんから指定のない限りやめておきましょう。
出荷時間が遅いとその日に輸送トラックに載らないことがある
いつもは夕方や閉店時間ギリギリに荷物を出しているような場合、年末年始の混雑した日には、営業時間内に出しても、荷物が多すぎて輸送トラックに荷物が載らないので、翌日の便に回されてしまうことがあります。
荷物を出した日にトラックに載らないということは、一晩、その支店に荷物が無駄に置かれたままになってしまいます。
当然、お客さんの元に翌日配達されることはありません。こうなると、お客さんの予定が狂ってしまうかもしれませんし、それがクレームにつながる可能性もあります。
忙しいときは集荷が遅れたり来てくれないことも・・・
いつもは郵便局に集荷をお願いしているお店でも、出荷数が少ないケースは、郵便局員がなかなか荷物を取りに来てくれなかったり、忙しくて今日中には集荷に行けないかもしれません、
または、集荷が夜の遅い時間になるかもしれませんと言われてしまうことがあります(当日出荷は不可になる)。
一人で実店舗も同時に行っていればお店を空けるわけにもいかず、子供さんがいて外出が自由にできない方も、集荷にきてもらえないと困ってしまうことがあるでしょう。集荷に関しては、いつもより早めに連絡して、混雑具合等を確認しておきましょう。
自分で郵便局の窓口に出しにいける方でも、年末年始は集配局によっては非常に混雑していて、荷物を出すだけで一苦労といったことがあります。
各郵便局によりますので、混雑具合は一概にいえませんが、混雑を予想して気をつけるに越したことはないと思います。
年末年始だけ郵便局の利用は避けて、ヤマト運輸に切り替えるというのも一つの方法でしょう。多少送料が負担になっても、お客さんに迷惑をかけないためには、必要な出費と考えてもいいかと思います。
クリスマスが終わったら早々に休業に入るネットショップ
ネットショップの中には、クリスマスが終わると早々に年末年始の休暇に入ってしまうところが結構あります。
ギフトの扱いが少ないお店や家具など大型商品を扱うショップは、クリスマス前から年内の発送を終了しているところもあります。
年末年始の混雑を見越して、無理に営業しないというのもありだと思います。
混雑から予定通りに荷物が届かなかったり、イライラするお客さんもいますから、クレームにも繋がりやすいです。せっかくの年末ですから、気持ちよく営業を終わりたいものです。
おせち料理や冬の食材など、シーズン的に休めない、または、この時期が繁盛期のお店であれば仕方ありませんが、それ以外はわざわざ混雑の中に飛び込んでいかなくてもよいかなと思ったりもします。
私のお店では、年末はラストスパートで稼いでやる!と無理をしていた時期がありますが、それほど儲かったことがありません(涙)
年末年始は集配郵便局がものすごい混雑で、荷物を出すのに2時間近く並んだこともあります。今はのんびり年末年始の休暇を取ることにしています。
年末は稼ぎ時ではありますが、交通渋滞、悪天候、郵便局の混雑など、心配の要素も多い時期です。
ゆうパックといった郵便局の配達を利用している際には特に気を配って、お店で様々な状況を把握しつつ、お客さんへの案内も丁寧にして乗り越えてください。