ネットショップを運営しているとお客さんから配達に関して様々な依頼を受けることがあります。規定内の配達日指定や時間指定は問題ありませんが、無理な配送依頼をされてくるお客さんも結構います。
たとえばこんな依頼があります・・・
・玄関ではなく別の入口(細かい案内あり)に来て欲しい。
・不在だったら○○の場所に置いて欲しい。
・不在だったら近所の○○さんに預けて欲しい。
・8時30分ちょうどに配達して欲しい。
・23時以降に配達して欲しい。
・配達員にしっかり挨拶をするように言って欲しい。
・○○(名前)という配達員には家に来させないで欲しい。
・私が不在でも家族には渡さないで欲しい。
上記以外にも、一般常識から考えてそれは無理でしょ!と思われるようなこともあります。
宅配会社に細かい指示をすることはできない
まず、基本的なことですが、お客さんから配達に関して様々なご要望をいただいても、配達日時指定といった予め決められている事項以外、宅配会社に細かい指示をすることはできません。
再配達の際に、お客さんが配達員に直接電話する場合、配達員によって細かい時間帯や要望を聞いてくれることがあるので、配達の細かい指示は絶対に不可というわけではありません。
そういったことを知っていて、自分で配達員に連絡するのが面倒なので、予めショップに伝えておこうというお客さんもいます。
しかし、お店から細かい指示はできないのが原則で、配達伝票についても、細々とした依頼が書ける欄はありません。強引に指示を書いたとしても、その指示に配達員が従ってくれるとは限りません。
安易な考えでお客さんの要望を受けてしまうと、それが達成されなかった際にはクレームにつながる可能性があります。
配達前に電話連絡が欲しいお客さん
少し例を上げてお話します。
「配達前に電話連絡が欲しい」といった要望がお客さんからあったらどうしますか?
私のお店ではこの依頼は時々あります。急に来られると困る、不在だと再配達の依頼が面倒、家族ではなくて自分が絶対に受け取りたいなど理由は様々でしょう。
宅配便だと思って喜んで玄関に出たら、押売りのセールスマンだった、集金の人だった、近所の嫌いなおばさんだった、なんてこともありますね。
お気持ちは分かるんですが、残念ながら、通常の宅配では配達員は電話連絡無しにお客さんのお宅に行っています。
配達地域によって事情がありますので、一部例外はあります。また、代引きの場合は配達時に支払いがあるので、お客さんに確認とお金の準備等をお願いするため、一応、配達前に電話連絡することになっています(電話連絡がないこともあります)。
以前は電話連絡あったのに・・・というお客さんもいます。実際、一昔前は配達前に電話連絡していた地域もありました。
今でも、大きな荷物や山奥などの遠隔地であれば、電話連絡の上で配達もありますが、現状、再配達を除いて、一般の配達であればそういった細かいことはやらなくなっていると思います。
配達伝票や箱に「配達前に電話してください!」と書いているネットショップがありますが、気休め程度でしかないと思います。
配達伝票の隅にお客さんの要望を書いても無駄
お客さんから無理な依頼があっても、丁寧に応対しようとして、配達伝票の隅にお客さんの要望を記載されるショップオーナーさんもいますが、書いたからといって配達員がその指示に従ってくれるとは限りません。
もし、お客さんの要望が裏切られれば、その怒りはお店側に向けられる可能性が高いです。
機嫌の悪いお客さんであれば、「配達前に電話連絡しろといっただろう!どうなっているんだ!」というようにお怒り電話がお店にくるかもしれません。お店のホームページに悪いレビューを書かれることもあります。
「配達伝票の端にお客様のご依頼事項を書いておいたのですが・・・」と言い訳しても、それが実行されていないのであれば、クレームは受けるしかない状況になります。
実際のところ、その依頼を受けてしまった自分が悪いということになります。宅配会社に配達伝票に書きましたよね!とクレームを入れても無駄です。クレームが別のクレームを生み出す悪循環です。
最初から、無理な依頼を受けなければよかったという話です。
記載された住所に届けるのが配達員の仕事
配達の際、チャイム(呼び鈴)を鳴らしてほしいといった依頼があったらどうしますか?
私のお店では、二世帯住宅で入り口が一つのお宅で、玄関にはチャイムが二つあって、「必ず右側のチャイムだけ押してください」と依頼されたことがあります。
嫁と姑の仲が良くないとか微妙なご家庭では、お嫁さんが注文したものを間違って姑さんが受け取ってしまうと、とっても面倒なことになる可能性があります。
お嫁さんがあるパーティーに持って行こうと注文した高級食材があったものの、それを姑さんが受け取ってしまい、気がついたら勝手に夕食の食材にされてしまったとか、笑えるようで笑えないです。
同じ住所なら、片方の呼び鈴を鳴らして誰も出てこなければ、もう一方の呼び鈴を鳴らしてしまうのが配達員です。
とにかく配達を完了したいと思っている配達員にとっては、どちらがどっちなんて関係ないといってもいいかもしれません。正直、家族のごたごたは配達員には関係ありません。
通常の宅配は、記載された住所に届けることが基本です。そこに住んでいる、または働いていることが分かれば、本人ではなくても、家族や会社の同僚などが受取っても問題はありません。
こういった基本をお客さんにもご理解いただかないと、配達でトラブルになる可能性があります。
配達に関する細かい依頼は受けない方が無難
配達に関する細かい依頼では、必ずしもお客さんの要望に応えようとすることがよいサービスに繋がらないことがあります。
お客さんの要望に従って、気軽に「宅配会社さんにお願いしときますね」と適当に応じて、それが実行されないと、お客さんに迷惑をかけてしまう可能性があります。
配達指定日に配送されない!クレームを回避しようでご案内しましたが、発送をしてしまった後は、宅配会社に任せるしかありません。また、各地の配達員の行動までお店側が管理監督できるものではありません。
ミスが発生する可能性が高い配達に関する依頼には、できないことはできないとしっかりお客さんに伝えることが必要です。
その上で、「配送に関する細かいご要望にはお応えできませんが、ご注文を継続してもよろしいですか?」といった確認を取った方がよいでしょう。
大概はお客さんも分かっていて、できればやって欲しいなという程度で依頼されていると思います。ですので、それが無理だからといって注文をキャンセルするといったことにはならないケースが多いと思います。
注文キャンセルを恐れない
細かい配達の依頼があって「客の依頼に応えらないなら、注文はキャンセルする!」と言う不機嫌なお客さんがいるかもしれません。
せっかくの注文を逃したくないと思うことがあるかもしれませんが、後々のトラブルを考えたら、こういったケースでは、少し常識のないお客さんから逃れられてよかったと安心してよいかもしれません。
ただ、お店側の断り方法にもコツがあるので、少なくとも丁寧な応対をしないと、配送の依頼云々の前に、態度が悪いということで評価を落としてしまう可能性があります。間違ってもあなたのような客は面倒だ・・・という雰囲気を出してはいけません。
こういったケースでは注文を逃す可能性がありますが、それが損だと思わないで、お客さんに迷惑をかける可能性のあることは正直に伝えて、お客さんの判断をいただいた方がよいと思います。
ネットショップは配達員を管理できない
繰り返しになりますが、ネットショップが各地の配達員を管理しているわけではありませんので、配達に関する細かい指示はお客さんから承ることはできません。
一昔前、通販がそれほど多くないときには、地方の配達員さんは融通が利いて、細かい要望を聞いてくれた時代がありました。
でも、ものすごい数の荷物を裁かないといけないようになって、現場は疲弊しています。本来、配達日時が指定されていても無視したり、置き配ではない荷物を勝手に玄関先に投げていくような配達員もいます。
お客さんが配達に関して細かい指示を出してくる背景には、配達員と揉めていたり、ルールを無視する配達員がいるといった現実もあるわけですが、それは小さなネットショップがどうにかできる問題ではないでしょう。
お店としてできる範囲で言えば、評判の悪い宅配会社は使わないこと、配達日時指定以外の依頼は受けられないことを明記することが必要でしょう。
宅急便やゆうパックでは、発送後にお客さんが配達日時を指定できるようになっていますので、配達日時すら受けないことを検討してもいいかもしれません。
クロネコヤマトのようにシステムの整った宅配会社であれば、そのシステムをうまく利用して、お店は注文を受けるだけで、あとは宅配会社に任せるという姿勢でもよい時代になってきていると思います。
お客さんの要望に応えようとする姿勢は大切ですが、受けるなら絶対にやれることを確認してからやるべきですし、不安要素があるのであればそれを避ける対策を予めとっておきましょう。
