ネットショッピングが活性化している中で、ハンドメイド市場が急拡大しています。その最大手がGMOペパボが展開するminne(ミンネ)というハンドメイド作品のオンラインマーケットです。
minneは手作りの作品を個人間で売買できるサイトで、執筆現在、会員が55万人もいるそうです。数百円からオリジナルのユニークな作品を買うことができます。
様々な雑誌やテレビなどで紹介されていますが、テレビ番組「ガイアの夜明け」でもミンネが特集されていたほど注目度が高いです。
出品数は100万点を超えるなど一大市場になっています。以前、ミンネについて書いたとき、出品数は10万点でしたからすごい成長です。
この仕組みを考えた人もすごいですが、こんなに流行るとは思わず、ネットの世界は面白い!
minneの市場は広がっていて、ミンネ・スマートフォンアプリが200万ダウンロードを越えたそうです。スマホで簡単に買えるというのも、今ではネットショッピングを支える一要因になっています。
作品を出品する際にもアプリから簡単に登録することができます(すべての機能がアプリから利用できるわけではないのでパソコンでの確認も必要)。
商売ですから、片手間でできるとは安易に言いたくありませんが、システム的にはそのくらい簡単になってきています。
こういった簡単なシステムが整ってくると参加者が増えて楽しいと思います。
システムはminneが用意している
販売に関しては自分でゼロからネットショップを作る必要が無く、minneの管理画面から商品の画像や紹介文等を載せるだけで販売ができます。
ネットショップ全体の製作&運営には非常に手間がかかるもので、ウェブサイトの構築からはじまって、販促のバナーをたくさん作ったり、企画ページ(父の日とかバレンタイン特集とか)を製作して賑わいを持たせたりと非常に時間がかかります。
新商品を入荷しているのに、日々の作業に時間がかかって、なかなか仕入れた商品がショップサイトにアップできないという悩みをお持ちのショップさんも結構いるのではないでしょうか。
もし、自分で作品を作っていたら、そちらにものすごく時間がかかりますから、ショップ運営が疎かになってしまったりとワークバランスが崩れやすくなるのではないかと思います。
自分は作品を作りたいのにネットショップの運営が忙しくてもどかしい・・・という状況になると制作意欲も落ちてしまうかもしれません。
決済はminneがやってくれる
minneのシステムを使えば、一人でネットショップを運営するより作業効率が格段によいのではないでしょうか。
たくさん出品されていますので販売競争はありますが、それはどのショッピングモールでもありますので、そこは研究して乗り越えていかないといけないところだと思います。
自分でお店を運営していると大変と感じることの一つに、お客さんとのお金のやり取りがあります。個人取引のオークションでは、特にお金のトラブルは多いです。
ミンネは個人間の取引となっていますが、決済代行をミンネ側がやってくれるので、その点でも非常に気が楽だと思います。
minneでは月額利用料は無料で、作品が売れたときだけ販売手数料10%(税抜)がかかります。ハンドメイドのサイトの中では良心的な手数料だと思います。他社では20%以上取るところもあります。
自分で出店していたら、クレジットカード決済で3~5%位、モールに出店したらお客さんに進呈するポイントに1~10%、アフィリエイト手数料1~10%、さらにシステム利用料などもかかってくるので、売り方にもよりますが手数料で10%は越えてくることが多いです。
※記載のシステムや手数料は執筆時のものです。正確な情報はminneのサイトで最終確認をお願いいたします。
技術力の高い出品者が多い
ハンドメイドの分野は、当初、主婦の方や素人さんが作ったものが販売されている程度にしか思っていませんでしたが、想像していた以上に技術のある方が多いことに驚かされます。さすが技術の国「日本」というところでしょうか。
簡単なつくりだけれどアイディアにあふれているもの、伝統工芸を応用してモダンな商品に仕上げているものなど、世の中には器用な人がいるんだなあと感心させられるばかりです。
その作品作りに感動したり、オリジナル商品を高く評価できる感性を持ったお客さんがたくさんいることにも驚かされます。
一昔はブランド漁りで有名だったはずの日本人が(今でもいますけど)、個人が作ったオリジナルが好きというマーケットは非常に面白いです。
minneのアトリエ作家さん向けの勉強会の動画↓
自分の技術が高いことを知らない人もいる?
私の周りでも、個人で面白いものや可愛い品を作っている人がいますが、本人たちはそれを商売にしようとは余り考えていません。本人たちにとっては趣味の世界です。
正直、ちょっと変わった人と思われているほど、才能にあふれているというのは芸術などの世界でも同様ではないでしょうか。
「こんなもの売れないよ」と本人たちは言っているのですが、周りで「あのグッツ可愛いからまた作って」とお願いされていて、まさにそれは商売の可能性を秘めています。
ハンドメイドの世界では、多くの方が「商品」ではなく「作品」と呼んでいるところに、すべてが凝縮されているように感じます。そこには作成者の思い入れがあって、買う人の共感や感動があります。
自分では売れないと思っても、周りに欲しいといってくれる人がいれば、minneなどで出品してみると面白いことになるかもしれません。少なくともそんな予感をさせてくれるマーケットが広がっています。
minneは大きくなって、プロ級の人たちがあふれるようになっているので、初心者の方が参加するには気後れしてしまうところがあるかもしれません。
しかし、ハンドメイドの世界では、何が当たるかわかりません。素人さんだったのに、minneの販売を通してメディアに取り上げられたりして、人気作家になっている人たちも出ています。
輸入品が売られていることもある
少し気になるのは、ハンドメイドのマーケットが大きくなるにつれて、中国や韓国などから輸入したアクセサリーなどをオリジナルのハンドメイド作品として売る人たちが出てくることです。
アジアの工場で作られる数十円~数百円の商品を輸入して、それを自分が作ったハンドメイド作品と称してそれなりの価格で売っている人たちがいます。
あちらの工場では作りが荒いこともあって、工場で作っているのに、どこか手作りに見えてしまうところがあります^^;
せっかくハンドメイドという楽しい世界が広がっているのに、これは本当にオリジナルのハンドメイド?とお客さんに疑念を抱かせてしまうことにならないようにして欲しいです。
偽ハンドメイドと区別するために、インスタグラムやツイッターなどで製造工程の写真をアップしたり、製作で苦労した点や特徴などを丁寧に紹介していくことは、お客さんの信頼を得るために大切なことになってくるかもしれません。
ミンネには食べ物カテゴリーもある
ミンネでは、食べ物カテゴリーも追加されています。ハンドメイドという意味では、こちらも興味深いです。
クッキー、パン、ドライフード、ジャムなどをお友達からもらって美味しかったという経験のある方は多いのではないでしょうか。これ商売にしたら売れるレベルという人も多と思います。
ただし、食品販売については、各監督官庁より必要な許可を受けたり届出を行っていることが必須となります。
今は子育てが忙しくてお店をやっていない(働きに出ていない)といった方、お店を出すにはそれなりの資金が必要だから、まずはネットから小規模で始めてみようといった方にもチャンスがあるのではないでしょうか。
海外への販売チャンスが広がるminne
minneでは、海外からの注文にも対応できるようになっており、代行会社が間に入ることから出品者は国内販売と同じように売ることが可能です。海外のお客さんと販売交渉する必要もありません。
個人ショップでは、英語や中国語など外国語ができなければ難しい越境EC(ネットでの海外販売)でも、minneではいつもどおりに販売するだけでよいというのは便利なシステムではないでしょうか。
日本の素敵な作品が、海外のお客さんに広がっていくのは楽しいですね。
ミンネのようなハンドメイドが出品できるオンラインマーケットは、様々な会社が参入してきていますが、閉鎖してしまったところもいくつかあります。
オンラインマーケットが閉鎖されると、そのサイトでせっかくファンやお客さんがついてくれて、高レビューがたくさん付いていても、それが無くなってしまいます。
インスタグラムやツイッターなどでファンを維持していくことも必要かと思いますが、努力が無駄にならないように、どのマーケットに出品するのかは慎重に検討してください。
ハンドメイド商品が出品可能な代表的なサイト:
・minne:GMO系列のハンドメイド・手作り作品を扱う通販サイト。
・Creema:ハンドメイド・手作り作品を扱う通販サイト。