ネットショップを始めて順風満帆と思っていたら、お客さんから「商品が届かない。どうなっているんだ!」とお怒りの電話・・・ネットショップって楽しいなあというムードが一瞬で吹っ飛びます^^;
ポスト投函で配達が完了するゆうメール、レターパックライト、ポスパケット、クリックポスト、定形外郵便などでは、商品が届かないといったお問い合わせが時々あります。
郵便が届いていないとお客さんに言われたら、お店の責任ではないと突き放さないで、お客さんとお店で協力して探しましょうという姿勢で対応することが大切だと思います。
送料が安くて便利な郵便
ネット通販で郵便局を利用しているお店は多いと思います。
郵便局には、ゆうメール、レターパックライト、ポスパケット、クリックポスト、定形外郵便など安い送料で送れる方法があるので非常に便利です。
ただし、送料が安く送れる郵便はポスト投函になるものがほとんどです。ポスト投函では、郵便物が紛失することがたまにあり、お客さんへの対応で困ることがあります。
ちなみに、定型外郵便など配達記録の残らない郵送方法は、商品を送った否かということをお客さんに証明するのが難しいです。
大手企業と違って、中小のお店では配達記録が無く紛失になると「本当に送ったの?」と疑いを持たれてしまう可能性があります。
代替品を送る用意が無いときには、配達記録の残らない郵送方法はできるだけ避けた方が良いと思います。
郵便が届かない・・・まずは状況確認
郵便の事故事件のニュースを聞いてしまうと、お客さんに郵便物が届いていないことが判明したら、配達ミスだ!配達員による紛失だ!とすぐに結論づけたくなるかもしれません。しかし、冷静に状況確認をすることがまずは大切だと思います。
追跡番号があれば、郵便局のホームページで配達状況を確認します。
何らかの問題があって、配達予定日を過ぎても配達が完了していないことがあります。住所不明や転居済み等で宛先が不明の場合は、差出人(お店側)に返送されている最中のことがあります。
危険物が入っているかもしれないと疑われたときなどは、空輸できずに陸送になるので、予定より日数がかかっていることがあります。
データ上で配達が完了しているのであれば、家族が受け取っていないか、お届け先は間違っていないかなどをお客さんに確認しましょう。
家族が受取っている?住所が間違っている?
私のお店では、家族の方が受取っていて、お客さん本人に渡されていないことが過去に何度かありました。
家族の方が受け取っている場合、自分のものではないので適当に棚の上に置かれていたり、郵便物をまとめて自分の部屋に持って行ったまま渡すのを忘れたといったようなことがありました。
お店に連絡をしてくれる前にご家族に聞いていただければと思いますが、まず疑われるのが身内より他人というのは仕方ないのかもしれません。
お届け先住所が違っていることが時々ありますので、ご注文をいただいた後には住所を再度確認していただくようにお願いしていますが、スルーされてしまうことがあります。
ある男性のお客さんが、事情があって家族と別居していたのですが、別居する前の住所を入力されてしまったことがありました。
元の住所には奥様がお住いで、そちらに届いた男性の郵便物は、送り返したり転送することはせず放置されていました。紛失していなかったのは良かったのですが、関わりたくない家庭の事情に巻き込まれました><。
ネット注文では、急いで入力されたり、夜中に眠い中で注文されたといったときには、番地や部屋番号が抜けていてしまうことがあるようです。
お店側で住所がおかしいなと気がついた時には確認のメールを送っていますが、その確認をすり抜けてしまうことが稀にあって、宛先不明で郵便が戻ってくることがあります。
郵便が戻ってくればよいのですが、住所間違いは赤の他人に届けてしまう可能性があります。
お客さんが不安に思ってしまう理由
郵便が届かない、または、少しでもお届けが遅れていると不安に思ってしまうお客さんがいるのは、下記のようなニュースがよく出てくるからではないでしょうか。
郵便2万9000通配達せず=女性社員「悩みでやる気なくした」―香川
日本郵便四国支社は9日、香川県観音寺市の観音寺郵便局の女性社員(23)が、郵便物約2万9000通を自宅などに隠し持っていたと発表した。書留などは含まれていない。この社員は「仕事やプライベートの悩みがあり、やる気がなくなった」と話しているという。~参照元:時事通信 11月9日(月)配信~
日本郵政各支社のプレスリリース(経営・財務の欄)をみると、郵便の事故等が色々掲載されています。
・配達すべき郵便物を隠匿していた。
・局内のケースに郵便物が残留していた。
・配達途中に事故で郵便物が川に流れてしまった。
その他には、マイナンバーの誤配事故がたくさん掲載されています(2015年11月現在)。通販とは関係ないですが、大丈夫なの?と思ってしまいます。
一応付け足しておきますが、ネットショップにいただくお客さんからの「郵便が届かない」といったお問い合わせは、郵便局の不手際ではないことがほとんどだと思います。
巷では、紛失事故は数千件とか1万件に1件程度といわれるくらいなので、十分な確認をせずに郵便局の責任にしてしまうのは気をつけたいところです。
郵便局に連絡して調べてもらう
郵便物が届かない!とお問い合わせがきても、大概はお客さんとお店で解決ができると思います。
調べられることをして、それでも郵便物が見つからない時には郵便局に連絡します。
連絡先は、集荷郵便局、配達郵便局、本社お客様サービス等ありますが、いつもお世話になっている集荷郵便局の方が対応が良い印象があります。
追跡番号があれば、郵便物の流れは把握できるので、後は最終的なお届け状況がどうなっているのかという確認になり、それほど時間はかからないことが多いです。
郵便局側で手違いがなく、「お届け先に配達済みです」と言われてしまうと、すぐには解決できない案件になる可能性があります。
郵便物が届かないので調査依頼する
郵便局へ連絡したものの、郵便物が発見できない(配達済みと言われた等)時には、郵便物等が届かないなどの調査のお申出という調査制度を利用することができます。
郵便局窓口でも書類に記入して申し出ができますが、郵便局ホームページからも調査依頼ができます。
郵便物の調査依頼は、通常、お店側で手続きをした方がよいでしょう。
調査結果が「配達済みで郵便局ではそれ以上は分からない」ということになるケースが多く、お客さんに納得していただけないことがあります。そういったときには、お客さんに調査依頼を出してもらうことがあります。
なぜお客さんに調査依頼を出してもらうかというと、お店側で真実を伝えているのか?本当に調査しているのか?といった疑いを持たれる方が時々いるからです。
お客さん自身で調査を依頼してもらえれば、少なくともお店への不審は避けられるかもしれません。
すでにこの調査制度を知っているお客さんは、お店に連絡する前に自分で調査依頼を出して、その調査過程で郵便局からお店に連絡があって荷物が届いていないことを知ることもあります。
誤配の可能性は?
配達員が間違いなくポストに投函したといっても、勘違いなども含めて、誤配の可能性があるかもしれません。
アパートやマンションでは、同じメールボックス(郵便受け)が並んでいて、自分宛てではない郵便が時々入っているという経験のある方がいるでしょう。
誤配があっても、それを受取った方が必ずしも郵便局に申し出てくれるとは限りません。
郵便法では、誤配があった際には郵便局に通知しなければならないことになっていますが、面倒に思う人は、自分には関係ないと処分してしまうかもしれません。
残念ながら、誤配の可能性をお店側で探ることは難しく、郵便局で配達したと言われればそれまでです。
ポスト投函でよく疑われること
ポスト投函でよく疑われるのが、郵便ポストから抜き取られた可能です(子供のいたずらやご近所トラブル等)。
私の近所では、何軒かの家で郵便物が抜き取られて破り捨てられる”事件”がありましたが、ストレスを抱えた子供のいたずらでした。
特にポストに入りきらないサイズ(ちょっとでも封筒の端がポストから出てしまっている)では、簡単に抜き抜くことができてしまいます。
悪質なケースでは、何らかの不満から嫌がらせをしたくて、受取っているのに届いていないというクレームを上げるお客さんがいるかもしれません。
代替品を送らせて、タダでもう一つ手に入れようと考える人も可能性はゼロではありません。ただし、お客さんを疑うことは非常にリスキーなので慎重にしなければなりません。
配達のクレームに備える
配送方法に、ゆうメールや定形外郵便などポスト投函のみの配送しか用意していない場合は、お客さんに選択の余地がありません。
これでは送った商品が紛失した時に、「いい加減な配送方法しか選択肢がないのが悪い」とお店の責任にされてしまう可能性があります。
また、安い配送方法を選ぶお客さんに限って、配送に問題があれば大声でクレームを入れてくるというのはよくある話です。
ゆうパックや宅急便も選べるようにして、配達に不安を持っているお客さんには、確実に手渡しでお届けできるオプションがあることを強調しましょう。
また、ポスト投函になる送付方法には、紛失のリスクがあること、お店側では補償できないことも明記しておきたいです。
お店側の責任だと強い態度で迫ってくるお客さんがいますが、郵便局で調査を行い、不審な点があれば専門部署(郵便局内の警察のような部署)が更に調査を行うことを伝えると、急に郵便物が出てきたというお客さんがいるのも現実です。
郵便物が届かない・お客さんへのお詫び
郵便局の見解では配達済みという状況で、お客さんにも心当たりがない、どこを探しても郵送したものが出てこないという事態になったら、お店とお客さんとの間で解決するしかありません。
ポスト投函される郵便については補償無しで送っているので、紛失してもお店では責任は負わないというスタンスが多いでしょう。郵便局から補償が出ても、支払った送料分が限度です。
それでも、お店で何らかの補償、または、お詫びをした方が深い傷になりにくいと思います。
対応の良さから順に言えば、代替品を送る>割引券やクーポンを進呈する>お詫びの粗品の送る>送料分を返金する>お詫びのお手紙を送るなど、全く何もしないよりは形の残るもので、お詫びをした方が良いかもしれません。
お客さんに丁寧に説明したとしても、「郵便紛失に関してはお店では何もできない」という対応は、仕方ないと思ってくれるお客さんがいる一方、このお店では二度と買わないという悪い印象を持たれてしまうことがあります。
あまり気を使いすぎて、クーポンやお詫びの品が商品代金を超えてしまうことになると、お客さんとしては「それなら代替品を送って欲しい」ということになりますので過剰対応は気をつけたいです。
お客さんには非がない可能性が高いですし、せっかくお店を見つけて注文までしてくれたのですから、少しでも良い印象を持ってもらえるよう考えてみてはいかがでしょうか。