アメリカから商品を仕入れていたり、北米のアマゾンやeBayなどで商品を販売している方は、アメリカの銀行口座を使っているケースが多いでしょう。
私のお店では、アメリカで得た収入は、アメリカで仕入れる際の代金に使うという方法を一部取っています。この方法であれば、輸入して日本で販売するときに、わざわざ日本からアメリカに送金する必要がありませんし、ドル円の為替相場に影響されにくいです。
アメリカの銀行口座として、ユニオンバンク(Union Bank)やバンク・オブ・アメリカ(Bank of America)などを利用していましたが、WISEやPayoneerといったオンライン海外口座サービスが登場して、ほとんどこれらの銀行口座は使わなくなっていました。
使わないと言っても時々気になって、オンラインで自分の銀行口座をチェックしていたのですが、ある日、ユニオンバンクにアクセスしたところ、アカウントがロックされて口座情報が見れなくなっていました。
アメリカに行くときの旅費の足しとして口座に少し残してあるので、自分のアカウントにアクセスできなくて、少し心配になりました。
ユニオンバンクのキャッシュカードは、日本でも使えるようになっているので、ゆうちょ銀行やセブン銀行(セブンイレブンのATM)でお金をおろしてみようとしたのですが、「お取り扱いできません」の非情なメッセージが出てきました。
オンラインで自分のアカウントにロックがかかるのは、ハッキングなどに対するネットの安全対策として分かるのですが、自分のキャッシュカードが使えないことで、残高が0になっている?とか、色々想像してしまい心配になってきました。
※2023年にユニオンバンクはUS BANKの傘下となりました。こちらの情報は、ユニオンバンク時代にあった出来事を記載しておりますので予めご了承ください。なお、US BANKの傘下になっても、日本語カスタマーサービスは継続されています(執筆現在)。
ユニオンバンクの日本語カスタマーサービス
ユニオンバンクはアメリカの銀行ですが、三菱UFJフィナンシャル・グループの子会社であることもあって、日本人スタッフが結構いるようです。
カリフォルニア州を基点にしている銀行なので、日系人や日系企業も多く、日本語サービスも充実しているようです。日本語専用のカスタマーサービスもあって、日本からも電話できます。
十数年使っているユニオンバンクですが、今まで問題がなかったのでカスタマーサービスに連絡したことはありませんでした。今回、初めて電話してみました。
細かい話になりますが、この日本語カスタマーサービスには、00531から始まる国際フリーダイヤルがありましす。しかし、特定の業者を介するフリーダイヤルらしく、ひかり電話やIP電話の050Plusからは、無料でかけられないようになっていました。
フリーダイヤルは諦めて、ひかり電話(フレッツ光回線)で直に電話しました。ひかり電話であれば、アメリカにかけても1分9円で大丈夫かなと思ったのですが、結局はかなりの長電話になってしまいました(T_T)
ユニオンバンクの日本語カスタマーサービスは、以前から対応が素晴らしいという話は聞いていましたが、まさしく日本式ですごく丁寧でした。
私はアメリカに10年近く住んでいましたが、アメリカの銀行が好きではありません。銀行員の対応は余り丁寧とは言えませんでしたし、問題が起きるとたらい回しされることがあったりして、うんざりという感じでした。
これは銀行に限ったことではありませんが、アメリカ式というか、日本ではありえないことがビジネスでも平然と起きます。
ところが、ユニオンバンクの日本語カスタマーサービスは丁寧で、アメリカでこのサービスができることが、素晴らしいと思いました。
アメリカ企業で働いている日本人の方がたくさんいますが、アメリカ人の上司にそこまで丁寧にやらなくていいと言われたり、アメリカのワークスタイルに毒されてしまっている人が結構います。
日本人なのに丁寧に振る舞えない、または、アメリカ式の対応を取る人も少なくないので、ユニオンバンクの対応は新鮮でした。
休眠扱いでアカウントロック
ユニオンバンクに電話したところ、口座の利用がないのでロックがかかっているとのことでした。これは、オンラインバンキング(残高照会など)の利用だけでなく、キャッシュカードの利用など出入金も含むため、ATMで現金が引き出せないのは当然だったようです。
さっそく、ロックを解除してもらって、使えるようになるはずだったのですが・・・・
オンラインバンキングの残高照会は、2~3分後には使えるようになりますということで、さっそく、確認してみたら、残高は減っていなくて、不審な出金などはありませんでした。
しかし、疑り深い私は、いざというときにキャッシュカードが使えないのは困ると思って、翌日に郵便局のATMでお金を引き出そうとしました。ところが、またも、お取り扱いできませんという悲しい結果になりました。
郵便局ではユニオンバンクのカードが使えなくなったという話が一部ネットであったので、それならばとセブン銀行(セブンイレブン)のATMも試してみましたが、こちらもだめでした。ローソンやイオン銀行(ミニストップ)のATMも本来は使えるはずですが、すべて使えませんでした。
何が起こっているのか分からず、再度、ユニオンバンクに電話したところ、なかなか原因が分からなかったのですが、最終的に「アカウントのロックを解除した後は、48時間経過しないとキャッシュカードは使えない」というオチでした(-_-)/~~~
2回目に担当してくださったカスタマーサービスの方もすごく丁寧で、どうして不具合が起こっているのか一生懸命調べてくれて、対応に不満はありませんでした。
強いて言えば、最初に担当してくれた方が、「アカウントロックの解除後、48時間はカード使えませんよ」と最初に教えてくれていれば、簡単に済んだ話だったでしょう。
ただ、銀行口座を放置していたのは私ですし、私がアカウントの不正を心配したことから話が複雑になってしまった面もあって、単純なところが見逃されてしまったような気がします。
ちょっとしたトラブルではありましたが、他のアメリカの会社(銀行)だったら、たらい回しにされたり、酷いケースでは調べると言ってほったらかしにされることもあります。そう考えると、日本式に丁寧に対応してくださったので、安心できる銀行という印象が残りました。
ちょっと疎遠になっていましたが、ネットオンリーの海外口座サービスに依存しすぎないリスク分散も考えて、実店舗のあるユニオンバンクで資金管理をもう少し考えてみたいと思いました。
海外銀行口座や決済サービスの参考リンク:
・ユニオンバンク(Union Bank):カリフォルニア州にある日系の銀行。日本語カスターマーサービスが充実している。三菱UFJの海外口座ご紹介サービスを介して日本から口座開設が可能(個人口座や資産運用として使える口座)。ユニオンバンクはUS BANKの傘下となり、名称もUS BANKとなりました。ユニオンバンクに口座をお持ちの方は、US BANKに口座が移行されますが、ご自身でも手続きすることがあります。詳しくは送付されている案内書類をご参照ください。
・WISE:海外送金を主とした金融サービス。海外送金手数料が銀行に比べて安く、ウェブサイトやアプリから簡単に海外送金ができる。日本にいながらアメリカやカナダなど主要通貨の銀行口座を設定できる。関東財務局により第一種及び第二種資金移動業者として登録されている。
・ペイオニア(Payoneer):アメリカやヨーロッパなどで使えるオンライン決済&海外口座サービス。現地通貨でお金の受取や支払いができる。海外取引(例:米国アマゾンやebay販売など)で入金された現地通貨を簡単に日本の銀行口座に送金できる。日本語対応。
・ペイパル(Paypal):アメリカに本部のある世界で使えるオンライン決済の大手。オンライン決済として、販売した商品代金等の受取に使える。海外での商品購入に際して、Paypalが仲介に入るので、クレジットカード番号を相手に通知しないで支払いが可能。日本語対応。