とても基本的なことですが、ネットショップ運営において在庫管理は非常に大切です。
色々なお店のホームページを見させていただくと、在庫数が設定していないのでいくつでも注文できてしまうお店が結構あります。
在庫数を設定していないと品切れでも注文できてしまったり、思いがけず大量注文が来たときに自分たちの対応能力を越えてパニックになることがあります。
そんなに注文は来ないから大丈夫と思っているお店もあるかもしれませんが、在庫の正確な管理は大切になってくると思います。
在庫を設定していない理由としては下記のようなものがあるのではないでしょうか。
・受注生産であるため特に在庫数を設定する必要がない
・在庫を持たないで卸から直送してもらう/注文のたびに卸から買い付ける
・大した注文がこないから在庫数を設定していない/在庫数を入力するのが面倒
受注生産であるため特に在庫数を設定する必要がない
小さなネットショップさんでは、自分で作成・製造して販売しているお店が結構あります。
ある程度在庫はあるけれど、基本、受注生産であるため、注文がきたらその分製作して出荷するという形態のところでは、特に在庫数を気にしていないことがあるかもしれません。
しかし、急に大量の注文が入ってしまったとき、注文は受けられるけれど納期が大幅に遅れてしまう場合は、お客さんに迷惑を掛けてしまう可能性があります。
個人で運営している場合、クリスマス前などに大量注文が舞い込んだとしたら、キャンセルや発送遅れのお詫びメールを送るだけで数日を要してしまうこともあります。うれしい悲鳴なんて言ってられません。
予め長めの納期を商品ページに掲載してあれば別ですが、そういった記載がない場合はお客さんはすぐに発送してくれるものと思っています。
こういったトラブルがないように、自分のお店の生産能力を考えて、1日最大どれだけの注文であれば対応できるかを正確に把握して、在庫数を設定しておいた方がよいでしょう。
受注ごとに卸から買い付ける/卸から直送してもらう
昨今、在庫を持たないでネットショップを運営しているお店が増えています。
在庫は卸会社頼みで、卸であれば相当数在庫があるので、お店側では特に在庫を心配しなくてもよいというお店があるかもしれません。
クリスマスなどの繁盛記は卸会社も大変で、在庫数が足りなかったり、発送が間に合わないようなケースがあります。
注文は受けたものの、卸会社任せで運営していると、いつ在庫が補充されるか分からない、いつ発送されるかわかないといった状態が発生することがあります。
卸会社との連携の密度にもよりますが、卸会社から正確な連絡が入らないとお客さんとの間で板ばさみになってしまって、結局はお客さんに迷惑を掛けてしまう可能性があります。
卸会社の在庫数を定期的に確認したりして、パニックにならない適正な在庫数をホームページで設定しておいた方がよろしいと思います。
大した注文がこないから在庫数を設定していない
「どうせ大した注文が来ないから在庫管理の心配はしていない」というショップオーナーさんがいるかもしれません。
お店を運営している以上、注文が来るものと思って運営していないと来るものもこないです(笑)
特定の商品が品切れの場合、お客さんは検索して在庫のあるお店を探そうとします。特にクリスマスなどのギフトシーズンはこういったことが顕著です。
お客さんが必死で検索して、在庫管理をしていないお店にたどり着いてしまうことがあります。お客さんとしては「在庫があるお店を見つけられた!ラッキー!」と思って注文してきます。
ところが、単に在庫管理していないだけで、商品はお店にないとなるとお客さんのガッカリ度はかなり大きいでしょう。
このガッカリ感や失望が怒りになって、不要なクレームに繋がってしまうことにもなります。
クリスマスといった忙しい時期にこういったクレームが入ると対応する時間が無く、逆にクレーム対応しているとせっかくの売りシーズンなのに注文をさばけなくなってしまいます。
在庫数を入力しなおすのが面倒
在庫数を設定して品切れになった際、設定値を入力しなおすのが面倒と思っているお店では、前出の「大して注文こないから」という理由とあわせて、在庫数を設定していないケースがあるかもしれません。
たとえば、在庫数を10個にしておくと、すべて売れたら「0」になった在庫数をまた「10」に入力しなおさないといけないですから、それが面倒と思っている方がいるかもしれません。
実店舗も運営しているような場合は、ネットショップにそれほど時間を掛けらないオーナーさんもいるでしょう。
在庫数を設定していないお店では、実はいたずら注文が来る可能性があります。
しっかり管理されていないことを見抜かれると、大量注文でお店側をパニックにさせて喜ぶみたいな愉快犯をはじめ、様々な思惑が絡んでいます。
その中には、不正に得たクレジットカードの有効性をチェックするために偽の大量注文を出されるといったこともあります。
モールなどに出店している場合は、ポイントなど現金に値するものが絡んできますので、キャンセル処理が面倒なだけでなく、クレームや損失の補填的な話(ポイント10倍セール時期を逃した等)に繋がることがあります。
面倒だから在庫数を設定していなかったのに、逆に、面倒な注文キャンセル処理に追われることがないようにしたいものです。
お店とお客さん、双方のための在庫設定
色々なケースを上げてみましたが、どのようなケースでも在庫管理は必要であることが分かっていただけたのではないでしょうか。
店頭であれば、お客さんが見て在庫が無いのは一目瞭然ですが、ネットショップでは全く分かりません。
ネットショップでは、在庫設定をすることで注文が入るごとに自動で在庫数を減らしていく在庫管理システムがあります。
在庫数が無くなれば、自動的に「品切れ」や「完売です」といった表示がでるようになっています。
品切れ表示がでていれば、お客さんにも分かりやすく、余計なお問合せやクレームは避けられます。
下の画像はカラーミーショップの在庫管理部分を表示したものです。
在庫数を入力して、「在庫を管理する」を設定しておけば、注文が入るごとに自動で在庫数の調整してくれます。
在庫切れになれば、ホームページでは「品切れ」などの表示が出て、それ以上の注文ができないようになります。
ネットショップ運営システムでは、こういった機能が標準で装備されていますので活用しましょう。
特にクリスマス・シーズンは贈り物であることが多いので、在庫設定にミスがあると通常の注文以上にお客さんに迷惑を掛けてしまいます。
クリスマスケーキやおせちといった食べ物に関しては、お店によって一日に用意できる数は限られてきます。
一般のギフト商品であっても、1日に発送できる数というのは限られます。
お店のキャパシティーを越えないように在庫設定をしっかりして、お客さんをがっかりさせないようにしましょう。